ゾンビは映画の話だけでなく、実在した!
2015/04/04
ゾンビといったら、映画の中の話だと思っている人も多いかもしれませんが、実は、現実の世界に本当に存在していました。
映画に出てくるゾンビはおどろおどろしい風貌で、人を襲う凶暴な存在ですが、実在したゾンビはむしろ、人間に仕える存在で「奴隷」といったほうが正確です。
西インド諸島のイスパニョーラ島の西部にハイチ共和国があります。
ハイチは、1492年にコロンブスによってイスパニューラ島が発見されて、スペインの入植により先住民は全滅しましたが、その後、西アフリカから奴隷を運んできて、入植地経営が行われました。
いくども国家の分裂や反乱などを繰り返し、現在に至りますが、そのような経緯のためか、現在においても西半球で最も貧しい国と言われています。
そんなハイチには西アフリカの文化が影響していて、ブードゥー教が信仰されています。
このブードゥー教は、呪術や魔術を行う宗教として知られていますが、その儀式の中で、死者を蘇らすというものがあります。
死者を蘇らすためには、「ゾンビ・パウダー」と呼ばれるものを死者の体にかけて、埋葬(土葬)して、数日後に掘り返すと、死者が生き返るというものです。
生き返った死者(ゾンビ)には、思考能力などが欠落していて、主人に命ぜられるまま、サトウキビ畑などの農場で過酷な肉体労働に従事させられるということです。
一度死んだ人間を生きかえらせることができるなんて、そんな魔法のような粉があるのか?と疑問に思うところでありますが、実はこの謎は、今から50年も前に解明されていたようです。
この不思議な現象に目をつけた医師が「ゾンビ・パウダー」の成分を調べたところ、神経毒の「テトロドトキシン」であることがわかりました。
テトロドキシンは日本人にとって、馴染みの深い「フグ毒」です。
どうやら、死んだ者にゾンビ・パウダーをかけて蘇らせるというは眉唾で、実際は、まだ生きている人間にこのフグ毒を盛って、仮死状態にするというのが、正しいようです。
もちろん、毒の量が少しでも多ければ、本当に死んでしまいますが、量をうまく調整すると、一度仮死状態になって、脳が酸欠になることで脳にダメージを受け、生き返った時には、能動的には行動できない状態になっているということのようです。
現在、ハイチではこのような非人道的な行為は、法律で禁止されていますが、数十年前までは確実にこの儀式が行われていたことに脅威を感じます。
↓こちらはブードゥー教の儀式
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