動物界の奇妙なお母さんベスト7
2015/04/04
母親とは、誰にとっても大切で必要な存在であります。
しかし、私たち人間からすると、動物界においての良い母親像はしばしば、奇妙なものに写って見えます。
ここでは、動物界における一風変わった子育てを見てみましょう。
ニワトリ
卵のカラを形成するために延々とカルシウムを作り出すのは非常に厄介な問題です。
もし、ニワトリの母さんが、餌などから十分なカルシウムを摂ることができなかった場合は、自らの骨からカルシウムを取り出して、卵の殻を作ります。
まさに、身を削って出産(産卵)しているわけです。
カッコー
カッコーのお母さんは、育児という大変な仕事をすべて他人にお任せしてしまうという方法をとります。
カッコーの卵のほうが早くひなに孵るので、産み付けられた方の巣の持ち主は、他人のことは知らずに一生懸命子育てをします。
そして、多くの場合で自分たちの子は卵の時点で、死んでしまうか運良く卵から孵ったとしても、十分に餌をとれず死んでしまいます。
カッコーが卵を産み付ける巣というのは、ぜんぜん違う種類の鳥のもので、時には、大きさもまったく違う種類だったりするので、親鳥(もちろん育ての親です)よりもひなのほうが大きいということもあります。
吸血アリ
マダガスカルに生息する小さな絶滅の危機にひんしている吸血アリは、変わった方法で子育てをします。
この吸血アリたちの行為は「殺さない共食い」という方法で知られています。
女王アリは、巣の中で子供を産みますが、働きアリたちは幼虫に噛み付き、小さな穴を開けます。
そして、その穴から幼虫の体液を吸って、自分たちの餌とします。
このようなことをしても幼虫たちが死んでしまうことはないようです。
この行為が、彼らを吸血アリと呼ばれる所以です。
コククジラ
コククジラは、数千キロもの距離を移動しますが、この移動する範囲は、哺乳類の中では最も長い距離になります。
コククジラは、冬は温かいメキシコ沿岸で過ごし、子供を産みます。
そして、夏場には彼らの餌であるプランクトンが豊富な北極圏まで、幼い子供を連れて旅をします。
しかし、その途中には、シャチの棲息する海域があり、全員が無事に餌の豊富な北極圏までたどり着けるわけではありません。
また、移動の間は満足に餌を採れるわけではありませんが、子供におっぱいを与えなくてはなりません。
コククジラの平均的な重さは30トンですが、お母さんのコククジラは長い旅が終わる頃には8トンも体重が減っている場合があるそうです。
蜘蛛(クモ)
イワガネグモ科に属するクモの母親の愛情は凄まじいいです。
子どもたちが卵からかえると、母親は食べた餌を吐き出して、子どもたちの餌とします。
この餌には、子供のクモたちにとって栄養のあるものです。
そして、1ヶ月程経って、子どもたちが巣立ちをするときには、母親を毒で殺して、食べてしまいます。
こえぞ、究極の子育て方ではないでしょうか?
フナムシ
今度はとても痛い妊娠です。
フナムシと言っても、夏に岩場にたくさん張り付いているあのフナムシではなく、小さな魚にくっついて生活する種類のフナムシのことです。
この種のフナムシは、オスは一度に最大25匹のメスを妊娠させることができるというちょっと羨ましい変わった性質を持っています。
大変なのは、お母さんフナムシの方です。
このフナムシの子どもたちはどのように生まれてくるかというと、母親の体を食い破って外へ出てきます。
イチゴヤドクガエル
中米に生息するイチゴヤドクガエルのお母さんも大変な子育てをします。
まず、落ち葉などの下にオスカエルが放精をしたあとにメスが卵を産みます。
次に、受精された卵を背中に背負って、木の上などの安全な場所に運びます。時には30メートルもある木の上に運ぶこともあります。
卵からオタマジャクシにかえると、今度は、こどもたちを背中に背負って、水辺に移動させます。
これで、終わりかと思いきやまだ、母親としてやるべき仕事が残されています。
オタマジャクシに孵った子どもたちに餌を与えるために、卵を産んで食べさせます。
この卵は、受精されていないので、無精卵になります。
こうして、オタマジャクシがカエルになるまでの6〜8週間、卵を生み続けます。
参考文献:livescience
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