ネアンデルタール人は肉食ではなかった!原始人ダイエットの信ぴょう性はいかに?
2015/04/04
世の中には、星の数ほどのダイエット方法がありますが、ちょっと風変わりな「原始人ダイエット(パレオダイエット)」というダイエット手法があります。
日本ではあまり聞き慣れないダイエット法ですが、アメリカではセレブの間で話題になっているという、このダイエットは、原始人と同じ、肉を中心とした食事をして痩せるというものです。
もちろん、肉ばかりを食べるというわけではなく、農耕が始まる前の250万年前から1万年前の時代の食生活に近づけるということで、大半が肉や魚ですが、あとは、野菜や果物などを食べて、豆類や穀類などの農耕が始まる前には、なかった食べ物は基本的に食べないというものです。
原始人ダイエットでは、旧石器時代(約260万年前から約1万年前まで)までに、人間の進化は完了していて、現在までに遺伝子的にあまり変化がないという理論のもとに現代人も旧石器時代の人たちと同じ食事をすることで、健康的に痩せられるとされています。
(進化生物学書のリチャード・ドーキンス氏の著書によると、もし、現代人が1万年前の人間と交配をしても子供はできないだろうとありますので、「遺伝子的にあまり変化がない」というのは、個人的には微妙な気がしますが。。。)
最近の研究でわかってきたネアンデルタール人の食事
ところが、5万年前のネアンデルタール人の排泄物を調べたところ、肉だけを食べていたのではなく、植物や木の実やナッツ類を多く食べていたことがわかりました。
植物に関しては、新鮮な生野菜を食べていたことは、あまりなく動物の内臓(胃や腸)から多く摂っていたのではないかとされています。
この調査は、ほんの数例を調べた結果ということなので、たまたまそのような食事をしていたグループだった可能性も捨てきれませんが、少なくとも、これまでの常識だった、ネアンデルタール人は肉だけ食べていたという考え方は、覆ってしまったと言ってもよいでしょう。
人間に一番近いチンパンジーの食事でも、肉の割合は全体の5%〜10%でしかないことを考えると、人間が食事のほとんどを肉で摂っていたとすることに無理がありそうですね。
参考資料:Voice of America
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