アイルランドでヤギとヒツジの合いの子生まれる
2015/04/04
2013年11月、アイルランドの農場で、農場主のパティ・マーフィーさんが飼っている羊と山羊が交尾しているのを目撃しました。
種を超えた愛(?)の証は、5ヶ月後に無事に生まれました。
マーフィーさんは、この羊と山羊の交雑種を「ギープ(geep)」と名付けました。
goat(ヤギ)とsheep(羊)のミックスということですね。
ヤギとヒツジが交尾をすること自体は、珍しいことではないようですが、妊娠中に死んでしまうことも多く、今回のように自然交配で、無事に誕生するケースは珍しいようです。
ちなみに、人工的に山羊と羊の受精卵を混ぜあわせて、造られた合いの子は1984年にイギリスではじめて誕生しています。
ヤギは「ウシ科ヤギ亜種ヤギ属」に属していて、ヒツジは「ウシ科ヤギ亜種ヒツジ属」なので、お互いに近いことは近いのですが、所属する「属レベル」が違う場合は、自然交配はできないそうです。
このギープのような交雑種で、有名なものに馬とロバの合いの子の「ラバ」があります。
ラバはオスのロバとメスの馬との間に生まれた交雑種ですが、このラバには生殖能力がありませんので、ラバが子供を産んで増えるということはなく、常に一代限りで終わってしまうということになります。
これは、馬とロバの染色体の数が違うためと言われています。
馬もロバもともに「ウマ科ウマ属」に属しているので、羊と山羊の交雑種のギープのように珍しい存在ではなく、各地で家畜として飼われています。
そういえば、以前に袖ヶ浦にある「ダチョウ王国」へ行った時にこの「ラバ」がいました。
なぜか、ここの園長に「ラバ、安くしとくよ。15万円でいいよ。」と勧められました。
「要らねーよ、そんなもん!どこで飼うんだよ。15万って、安いのか高いのかわんねーし!」と心のなかで思いながら、丁重にお断りした記憶があります。
話をギープに戻しますが、今回のアイルランドで生まれた以前には、フランスやニュージランド、ボツワナで報告されていますが、いずれも染色体の数が57で、ヤギの60とヒツジの54の中間だったそうです。
ということで、今回生まれたギープもラバ同様に繁殖することはないのでしょうね。
関連記事
-
-
オヨギゴカイは深海のエイリアン?
この映像。なんだと思いますか? CGなどの作り物ではありません。 …
-
-
コンゴの人食い魚「ムベンガ」
アフリカのコンゴ川流域には、人喰い魚として知られる「ムベンガ」という肉食魚が生息 …
-
-
動物界の奇妙なお母さんベスト7
母親とは、誰にとっても大切で必要な存在であります。 しかし、私たち人間からすると …
-
-
世界で最も小さな動物たち
世界で最も小さな犬:体高12.4センチ 重さ約635グラム、高さ12.4センチの …
-
-
本当にいた一つ目のサメ
この奇妙な生物は、作り物ではありませんし、画像も加工したものではありません。 2 …
-
-
足の生えたヘビ
2009年9月、中国の四川省で、なんとも奇妙なヘビが見つかりました。 66歳の女 …
-
-
8本足のヤギ クロアチアで生まれる
今週、クロアチアの農園で、足が8本もあるヤギが生まれました。 「オクトゴート(タ …
-
-
青が鮮やかすぎるウミウシ ブルードラゴン
一見すると、きれいな置物か何かに見えますが、ブルードラゴンと呼ばれるウミウシの仲 …
-
-
とても珍しいピンク色のイルカ
イルカといえば、まず想像するのが愛くるしい目をした水族館などで活躍するあのイルカ …
- PREV
- コーヒーは結腸がんのリスクを抑える?
- NEXT
- 巨大コウモリ アフール(AHOOL)